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儒家さんと墨家さんと鬼神


儒家と墨家、それぞれの「鬼神」に対するとらえ方や扱いの違いが面白いねっていうはなしです。鬼神については以前こちらでも多少触れています。どちらかといえば儒家は儀礼そのものは重視するけれど、超常現象や宗教的な事柄にはあまり言及しません。『論語』の一節「敬鬼神而遠之/鬼神を敬して之を遠ざく」にもあるように、敬いつつも実生活では関わりをもたないようにするスタイルですね。一方の墨家は『墨子』に「明鬼」篇が存在するなど、鬼神をゴリゴリに推してきます。が、墨子自身の態度的に「心からの崇拝!」というよりは、自説に説得力を持たせる手段のように見えます。こんなところにも両者の考え方の違いが見えるのおもしろい。

*メモ
四コマ目墨家さんの台詞は『墨子』公孟篇の墨子とその弟子の会話より。墨子は病気になったことを弟子に突っ込まれたときに、「病の原因は複数あり、百個の門のうち一つを閉じ(=鬼神を信仰し)ても盗賊の侵入は防げない」とか返してるんですがまあ詭弁というか屁理屈だよなあと思います(好き)

2019/12/08 up
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